名古屋市の中心地・栄のビル群にひっそりと佇む緑豊かな洲崎神社。大通りに面しながら、境内に足を踏み入れると厳かな雰囲気が漂う名所です。愛知県は、熱田神宮に三種の神器・草薙の剣が納められた古墳時代から、織田・豊臣という戦国時代の英傑を誕生させ、江戸幕府では御三家筆頭の尾張徳川家の領地として知られる格式高い由緒ある土地です。そのため、神社・仏閣の数が日本一多いことでも知られています。古来より多くの神社を誕生させたこの土地で、特に縁結びに強力なパワーがあるとして知られる「洲崎神社」についてご紹介します。
２組の夫婦神が祀られる「洲崎神社」
洲崎神社は地下鉄鶴舞線「大須観音駅」から徒歩15分程の場所にあります。白い鳥居の洲崎神社と白龍龍寿大神をお祀りする赤い鳥居が並んでいます。
境内は決して広くはありませんが、よく知られた力のある神様がお祀りされています。ご祭神・ご由緒・ご利益についてご紹介します。
ご祭神
素戔嗚尊（すさのおのみこと）、稲田姫命（いなだひめのみこと）
五男三女神（ごなんさんにょにんしん）、
猿田彦命（さるたひこのみこと）、天鈿女命（あめのうずめのみこと）
布都御魂（ふつのみたま）
洲崎神社には、素戔嗚尊と稲田姫と、猿田彦命と天鈿女命という2組の夫婦神が祀られています。五男三女神は素戔嗚尊と稲田姫の子どもの神様です。
古事記では稲田姫がヤマタノオロチの生贄になるところを素戔嗚尊が助け、夫婦となったことから絆の深い縁結びの象徴とされています。
また、導きの神である猿田彦命は金運や仕事運など様々なご縁を運んでくださる神様として知られています。猿田彦大神の妻である天鈿女命は、日本最古の踊り子で芸能の先祖とされる神様です。
ご由緒
洲崎神社の創建は、平安時代初期の西暦859年と伝えられ、歴史は1200年以上にもなります。当時、洲崎神社あたりは入り江だったため地神として石神（いそのかみ）が祀られていました。
その後、石神の導きにより出雲国の稲田宮からやってきた素戔嗚尊を移してお祀りしたとされています。当時は厄除けの「牛頭天王」を祀る「広井天王社」と呼ばれていました。
明治41年に別にお祀りされていた石神神社と合祀され、現在の「洲崎神社」となりました。
名古屋城が築城される前は、名古屋市1丁目全体を占める広大な社地を保有していましたが、築城後は武家屋敷が建てられ境内が縮小されました。
江戸時代に行われていた天王祭は徳川家康公の命日に行われる東照宮時代祭と並び名古屋の2大祭として知られていました。
ご利益
素戔嗚尊と稲田姫、猿田彦命と天鈿女命の夫婦神をお祀りしていることから、洲崎神社は縁結びのご利益で知られています。また、商売繁盛、金運上昇、芸能上達のご利益でも知られています。
洲崎神社のみどころ
洲崎神社の入り口には鳥居が2つ並んでおり、右側が洲崎神社になります。洲崎神社を参拝する際、縁結びのパワーを最大限にいただくためおすすめの参拝方法があるのでご紹介します。
１、社務所へ行き、「縁結びの輪」を授かり、お札の裏面に名前と願い事を記入します。鳥居から続く参道をまっすぐ歩いて本殿へ参拝をします。本殿の中央に素戔嗚尊、右側に稲田姫命、左側に五男三女神が祀られています。
２、本殿向かって右側にある石神様の小さな鳥居を腹ばいでくぐります。縦横50センチ程しかない人が立って通るのは難しいこの鳥居を通過することで「難関突破」の願いが叶うとされています。
３、道祖神にお参りし、道祖串に「縁結びの輪」を結ぶことで満願成就を祈願します。
この順番で回ることで縁結びのご利益を最大いただけるとされています。是非参考にしてみてください。
石神様
本殿の右横には、石神がお祀りされています。石神は古くは「いそのかみ」と呼ばれていました。現在はこの石に宿る神を「布都御魂」（ふつのみたま）としています。
「布都御魂」とはパワースポットとしても有名な「石上神宮」（いそのかみじんぐう）の主祭神であり、布都御魂という剣に宿る霊力を神格化したものとされています。布都御魂命には災いを断ち切る強力な力を持っています。悪い縁も石神様へお参りして断ち切ってもらうことができます。
運気上昇、金運アップの「白龍龍寿社」
本殿横にある白龍龍寿社には、白龍大神と龍寿大神の2柱の龍神様（白蛇様）が祀られています。
白蛇様には、金運アップ、商売繁盛、恋愛運上昇など、さまざまな運気を上げてくれるとてもありがたいご利益があります。
蛇は古くから縁起の良い生き物とされ崇められてきました。龍は弁財天様の使いであり、脱皮して再生を繰り返すことなどから無限の知恵やお金を生み出してくれると言われています。縁結びと一緒に運気を上げてくれる白龍龍寿社もぜひ参拝しましょう。
十二支像の全てお参りできる「洲崎の十二支参り」
洲崎神社には十二支全ての像があり、十二支参りができます。「十二支参り」とは、生まれ年の干支やその年の干支を参拝することで自分を守ってくれている仏さまにお参りをして、ご利益やご加護をいただくことです。境内の至る所に建っている十二支を探しながら歩くのも楽しいですね。
「百度石の標石」で願い事を叶える
参道を進むと見えてくる二の鳥居の前には「百度石」の標石が建っています。
百度石とは、神社で100回参拝を繰り返し願い事を叶えるお百度参りの時に使う標石です。
標石を目印にして本堂と参道を往復してお参りします。何度もお参りすることで、雑念が取り払われ、祈願に集中でき、さらに自分自身の心と向き合うことができます。
洲崎神社で人気のお守り・御朱印をご紹介！
縁結びで知られる洲崎神社には、思わず手に取りたくなるお守りがたくさん準備されています。代表的なお守りをご紹介します。
えんむすびの守り
縁結びを祈願するお守りです。優しい色合いで、黄色、ピンク、黄緑色の３色があります。
五色鈴
生命力の強い木・イチョウの実を形どった「五色鈴」は、朱、黄、青、緑 白に色付けされた小さな土鈴で、邪気を払う厄除けのご利益があります。
ハート型の絵馬
鮮やかなハート型に「結」の漢字が書かれている絵馬に願い事を記すことができます。ハート型が良縁を願う人々の気持ちも明るくしてくれます。
御朱印
御朱印は社務所でいただくことができます。洲崎神社と白龍龍神社の２種類をいただくことができます。初穂料はそれぞれ300円です。
「洲崎神社」へのアクセス・基本情報
洲崎神社へのアクセスや基本情報をまとめてご紹介します。
所在地：〒460‐0008 名古屋市中区栄1-31-25
電話番号：052-231-6525
受付時間 ：参拝自由
定休日 ：無休
交通機関 ：
【地下鉄を利用する場合】
地下鉄鶴舞線 「大須観音」4番出入口より徒歩15分
JR・名鉄・近鉄・名古屋市営地下鉄「名古屋」駅から徒歩15分
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まとめ：洲崎神社ににお参りして縁結びを祈願しよう
洲崎神社は名古屋の中心地にあり、今でこそ境内はコンパクトにまとまっていますが、パワーのある神様がお祀りされ強いエネルギーを感じられる神社です。
小さな鳥居をくぐり抜ける参拝などユニークな体験ができる神社でもあります。無事に潜り抜けられた後にはきっと素敵なご縁をいただけることでしょう。
1200年という長い歴史の中で、人とのご縁や出会い、絆を大切にされている洲崎神社を一度訪れてみませんか。
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